「産業デザイン科」カテゴリーアーカイブ

JAGDA岩手地区 ポスター展で入賞しました

JAGDA岩手地区主催の「アナロググラフィック展2021 学生ポスターデザインコンペティション」に、産業デザイン科 1年生4名が応募しました。

このコンペティションは毎年開催しているもので、今年は「ふるさとの祭り」がテーマでした。アナログ技法を使ってふるさとの魅力を伝えるポスターを制作するという内容です。

応募したポスターは12月10日(金)・11日(土)に盛岡市の岩手銀行赤レンガ館2階に、JAGDA岩手地区に所属するグラフィックデザイナーの作品と共に展示されました。

11日(土)にコンペティションの表彰式が行われ、最優秀賞1名、優秀賞9名、特別賞のmanorda賞1名が発表になり、産業デザイン科1年 瀬川ちせさんが優秀賞ならびにmanorda賞を受賞しました。

現在、仕事でもプライベートでも、パソコンやスマートフォンを使うことが当たり前になっていますが、便利な一方、アプリケーションでできることを前提とした「枠」に留まって考えが広げられないことも多くなっているのではないでしょうか。
しかし、アイデアを形にすることに、アナログやデジタルは関係ないはず…このコンペに込められたそんなメッセージを意識して、学生の皆さんにはこれからもものづくりにチャレンジして欲しいと思います。

ポスターコンペの入賞者と制作物
JAGDA岩手地区ポスターコンペに入賞した瀬川さんと制作物。「鬼剣舞の躍動感あふれるかっこよさを伝える」がテーマです。アクリル絵具での着色をメインにスパッタリングなどで躍動感を表現しました。

企業見学会に行きました(産業デザイン科)

127日(火)、産業デザイン科では企業見学会を行いました。
今回の企業見学会での訪問先は次の3箇所でした。

1.おおのキャンパス(九戸郡洋野町)
2.二戸市シビックセンター  福田繁雄デザイン館
 (二戸市)
3.
株式会社オノデラサイン(二戸市)

1年生グループと2年生グループの2班に分かれ、それぞれバスに乗り込み見学先へ向かいました。1年生は午前中におおのキャンパス、午後に二戸市内の見学箇所を巡り、2年生は午前中に二戸市内の見学箇所を巡り午後おおのキャンパスへ向かいました。

1.おおのキャンパス
おおのキャンパスは雄大な自然の中で工芸体験ができる施設です。木工工房や陶芸工房、裂織工房があり、職人さんの指導のもと工芸の体験制作ができます。

ここでは木工体験と裂織体験のうち、各自事前に希望した工作体験に参加しました。おおのキャンパスのある洋野町大野は、工業デザイナーである秋岡芳夫さんが地元の木材を使用して食器を作ることを提案し、「一人一芸の村」として大野木工が始まった背景があります。

工房や展示販売施設を見学でき、大野木工の製品や大野に伝承されてきた裂織や陶芸、ガラス細工などの製品を実際に見ることができました。大野の伝統工芸に触れる良い機会となりました。

おおのキャンパスに到着した1年生たち
おおのキャンパス。
木工体験の箸づくりの様子。
木工体験の箸づくりの様子。

 

2.二戸市シビックセンター  福田繁雄デザイン館
二戸市に到着して最初に向かったのは二戸市シビックセンター 内にある福田繁雄デザイン館です。ここではデザイン館の職員の方に案内と解説をしていただきながら見学しました。

グラフィックデザイナーの福田繁雄さんは岩手県にゆかりがある著名なデザイナーで、ユーモアに溢れた作風が特徴です。福田さんの手掛けた広告ポスターはいずれもコンセプトを視覚的かつ端的に伝えており、ユーモアや錯視を取り入れることで目を引くデザインとなっていました。

現在はパソコンで広告を制作することが主流ですが、当時は手描きで広告ポスターを作っていたということを目の当たりにし、学生たちは衝撃を受けたようでした。また、福田さんは思いついたらすぐに制作にしていたので仕事が早かった、というお話を伺い、学生たちの普段の制作の進め方の参考になったのではないでしょうか。

解説が一通り終わった後は、自由に作品を見て回りました。

教科書で一度は見たことがあるポスターや、持ち手がコップの内側にある使えない食器、スプーンとフォークを溶接した塊に光を当てるとバイクの形の影ができる彫刻など興味津々に観覧し、学生たちは福田さんの豊かな発想力に感心していました。

グラフィックデザインだけでなく遊び心に溢れた様々な彫刻作品を見ることができ、良い刺激になりました。

福田繁雄デザイン館に入館する2年生たち
福田繁雄デザイン館。
解説を聞きながら福田繁雄さんのポスターに魅入る学生たち。
解説を聞きながら福田繁雄さんのポスターに魅入る学生たち。

 

3.株式会社オノデラサイン

株式会社オノデラサインさんは、のぼりや旗、横断幕などを制作しているBtoBの印刷会社です。

工場見学をしながら会社説明を受けました。二つのグループに分かれて工場を巡り解説を受けながら見学を行いました。

工場見学の際、代表取締役社長と卒業生からお話を伺うことができました。全国各地から様々な仕事を請け負っており、オノデラサインさんが関わったものを我々が普段目にする機会があることを知り、学生たちは驚いていました。質疑応答の時間では学生たちの疑問に社長さんが丁寧に答えてくださり、業界の将来を見据えた考えを持って経営しているということが伝わりました。

今回の見学で印刷の工程や工場の機材、経営戦略や活動について知ることができ、印刷業界や職業について理解を深めることができました。

企業見学を通して、学生たちは普段我々が目にしている製品の裏にはどんな工程があり、人や企業がどのように関わってものづくりの努力を重ねているかを感じることができたかと思います。

最後に、各企業、施設の皆様には貴重なお時間をいただき、この場を借りてお礼申し上げます。

学生交流イベントを行いました。

10月4日(月)に矢巾キャンパスでは学生交流イベントを行いました。こちらは毎年開催している楽園祭の代替イベントとして、学生会が企画・運営し開催されたものです。

矢巾キャンパスでは専門の学科が5科(メカトロニクス技術科、電子技術科、建築科、産業デザイン科、情報技術科)あり、産業技術専攻科をあわせると6科あります。今回の交流イベントでは、この6科がそれぞれに学んだ技術を、科ごとに学生が講師となり、他の科の学生に体験してもらう企画です。1日かけて最大4つのコースを体験できます。

新型コロナウイルスの拡大に配慮し、体験ごとの人数の調整、開始時間の調整なども学生会で行いました。

普段は他科の学生とあまり交流がないため、良い機会となりました。また、科ごとに自分たちの学んでいる技術を知って楽しく体験してもらおうという心づかいが見られました。

 

ここからは、当日の体験の様子についてお伝えします。

【メカトロニクス技術科】

・旋盤、フライス盤加工の実習実演
・CAD体験、MC、NC見学
・若年者ものづくり競技大会説明
・ライントレーサー見学

旋盤が実際に動いているところを見学しました。

メカトロニクス技術科は4箇所の実習場の見学を体験しながら回るツアー形式で行われました。旋盤の実演は迫力があります!他にも、3Dデータを作成できるCADソフトの体験や、線の上を走る自動走行ロボットの見学などを行いました。

 

【電子技術科】

・電子オルゴール(ソフト)
・電子オルゴール(ハード)

プログラミングで実際の音を鳴らしてみます。

電子オルゴールを組み込み基板から送られてくるデータを拾い、音を鳴らすプログラムを実際に書いてみる体験です。マイコンを制御するプログラムを作成しました。ハードウェアでは、回路をブレッドボードという穴のあいたボードに作成していきました。ソフトウェアはC言語を使用しました。

 

【建築科】

・軸組模型の組立て
・アーキトレンド

木材を組み立てていきます。安全第一です!

アーキトレンドは間取りから3Dモデルを作成するソフトです。住宅メーカーの広告などでみたような3D図を作成することができます。

軸組模型の組み立ては、実際に木材を組んで家屋の骨組みを作っていく体験です。写真を見て分かる通り、作る物のスケールが大きい!ヘルメットをかぶり安全に配慮しながら貴重な体験となりました。広い実習場が整備されている産技短ならではの体験ですね。

 

【産業デザイン科】

・シルクスクリーン体験・ポチ袋製作
・木材加工・組み立ての体験

シルクスクリーン。インクを落としているところです。
木材を加工して木箱をつくっています。

ポチ袋をシルクスクリーン(版画の版からインクを通過させる印刷技術)で作ってみる体験では、コツを掴みながら皆さん真剣に取り組んでいました。

木材加工の体験では小さな木箱を作りました。産業デザイン科では木工工芸品などのプロダクトについてのカリキュラムもあるため、木の加工技術なども学んでいます。念入りなヤスリがけで、しっかりとした木箱を作って持ち帰ることができました。

 

【情報技術科】

・micro:bit(マイクロビット)の体験
・Scratch(スクラッチ)の体験

自分で作成したプログラムで、♥がLEDに表示されました。
SCRATCHでサッカーゲームを作っています。

micro:bitは教育向けのマイコンボードです。ボタンやさまざまなセンサーがついていて、入力値を操作することができます。また、画面内のプログラムを通してLEDを光らせたり、音を鳴らしたりすることができます。Scratchではブロックを組み合わせたプログラミングでサッカーのゲームを作成しました。

 

【産業技術専攻科】

・3Dプリンターを用いたネームプレートの作成

CADという3Dデータを作成するソフトでネームプレートを作成し、3Dプリンターで印刷を行いました。また、専門学科の後に進むことができる産業技術専攻科の説明などを行いました。

 

段取りの難しさや準備の大変さもありましたが、教えるのがとても上手な学生がいたり、普段見慣れない他科の設備に驚いたりと、いずれの科もにぎやかに開催されていました。

実践を重視する産技短の特色を生かした有意義なイベントとなりました。

コロナウイルスが収束しましたら、ぜひ、なにかの機会に学外の方々にも体験していただきたいと思います。

学外向けのイベント案内はこちらから★

 

産技短展を開催しました

2月26日から28日の3日間にわたり、矢巾キャンパス体育館で「産技短展」を開催しました。
「産技短展」とは、専門課程2年生が制作した卒業研究作品を展示する作品展で、今回で15回目を迎えます。
例年、県民会館で開催していた同展ですが、新型コロナウィルス感染拡大防止のため、当校体育館での開催となりました。

受付時の検温や健康管理シートの記載など、感染対策を講じました。

 

体育館全体を展示ホールとして作品を並べました。パネルをかけるボードは矢巾町から借用しました。この場を借りて御礼申し上げます。

 

矢巾キャンパスと水沢キャンパスの74の展示作品の一部をご紹介します。

「体育館フロアシート自動巻き取り機の製作」メカトロニクス技術科

床に敷かれている養生シートを巻き取る機械です。
かなりの労力を必要とする養生シートの巻き取りを自動で行う機械です。
巻き取り時のシワを取り除くガイド付きがポイントです。

 

「半自動端子圧着機の製作」電子技術科

半自動で電線に端子部品を圧着する機械です。
面倒な電線の被覆向き作業や、力の要るカシメ作業を行う機械です。
マイコンで様々なモータ制御を行っています。製作コストも意識した作品です。

「八幡平市地域交流型複合施設の提案」建築科

現在、まちづくりの施策が進行中の八幡平市の新しい施設の提案です。
発表者が普段住む、八幡平市に学生目線での「こんな施設があったらいいな」と思わせるような、それでいて実際にありそうな、交流型複合施設の設計・提案です。

 

「久慈市を出た出身者のための企画制作~大通り周辺の豊かさを知ってもらい,行動させる~」産業デザイン科

久慈市を出る予定がある、既に出ている若者に向けて配布する「久慈市大通り周辺の情報提供媒体」と「街歩きをサポートするためのウェブマップ」、「配布に必要なノベルティグッズ」を制作しました。久慈市大通り周辺御事を知らない人でも冊子を見ただけで街歩きの雰囲気を味わってもらえるようにし、キャラクターやイラストを多く載せることで説明が記憶に残りやすくなるようにしました。若者に久慈市の再発見をしてもらうことで地元への親しみが増し、Kターンへの貢献にもつながるよう工夫しました。

「残していきたいと思える無垢材家具の製作」産業デザイン科

無垢材を使用したダイニングテーブルと備え付けのダイニングチェアです。世代を超えて受け継いでいける家具をコンセプトに制作しました。世代間をつなげるほど長く使用できるという観点から丈夫で長持ちするタモ材を使用しました。食事とそうでない時の切り替えがしやすいよう小物を片付けるための中棚を取り付け、スムーズに食卓を囲めるよう工夫しました。

 

「ホバークラフトの姿勢制御に関する研究」情報技術科

ホバークラフト(模型)は操縦が難しく、操作を止めても慣性で機体の向きが安定せず回転してしまいます。そこで、搭載した地磁気センサの値から目標となる方位角を求め、2つのモータの出力を変えることで機体の向きを一定に保とうとする制御プログラムを開発しました。

その他にも、校として取り組んでいる技能五輪の紹介なども展示しました。

ここでは、一部の作品のみを紹介しましたが、産技短展の詳しい紹介について産業デザイン科の1年生が現在課題として取り組んでいます。
後程、ホームページ上で紹介予定ですので楽しみにお待ちください。

造本作家/デザイナーの駒形克己さんによる特別講座を行いました。

9月4日(金)、産技短矢巾キャンパスにて、『Little Eyes』『Little Tree』などの絵本で知られる造本作家/デザイナーの駒形克己さんによる特別講義を行いました。

今回の産業デザイン科での講話とワークショップは、9月5日(土)から開催している岩手県立美術館の企画展「小さなデザイン 駒形克己展」のプレイベントとして開催されたものです。三密を避けるため、メイン会場の様子を学内のサテライト会場にオンラインで中継する形で行いました。

講義のテーマは「セルフブランディングについて」です。講義では駒形さんがニューヨークで体験したデザインの現場や、セルフブランディングの重要性についてのお話しをしていただきました。「プロを目指すには毎日素振りをするようにスケッチをすること」、「量から質が生まれる」、「情報を詰め込むのではなく思考力を養うこと」、「継続は力のひとつ」といった言葉が印象的でした。この言葉を糧に力をつけていきたいですね。

講義の後のワークショップでは、スケッチワークを通して自分のロゴマークをデザインする活動を行いました。ワークショップの最中に駒形さんがメイン会場とサテライト会場を巡回し、学生達のスケッチワークにアドバイスをしてくださいました。アイデアスケッチをたくさん描くことで、駒形さんの仰っていた「量から質が生まれる」ということを体感できたのではないでしょうか。

最後に、このような貴重な機会を与えてくださった駒形克己さん、岩手県立美術館の関係者の皆様にお礼を申し上げます。

駒形さんによる講話の様子
駒形さんによる講話の様子
駒形さんによるスケッチワークのアドバイスの様子
学生一人一人に駒形さんからスケッチワークのアドバイスをいただきました
スケッチワークの様子①
スケッチワークの様子①
スケッチワークの様子
スケッチワークの様子②
ロゴデザインの相談会の様子
ロゴデザインの相談会の様子

産技短展のポスターができました!

現在、2年生は卒業研究の真っ最中です。
2月19日(水)〜21日(金)に開催する卒業研究発表会に向け、毎日自分の研究テーマに向き合っています。

そんな中、卒業研究の成果物を展示する「産技短展」の告知用印刷物が完成しました!
デザイン・データ制作を担当したのは産業デザイン科の有志5名。自分の研究の合間に作成しました。

「つくる手・生み出す手」をテーマにビジュアルを考え、使用する紙や印刷用のインクを選定。
当校ではパソコンや機械を使う実習も多いですが、アイデアを形にすること、つくることは「手」からはじまります。人の手の温かみや力を表現するため雑誌をリサイクルした紙を使用し、産技短のスクールカラーをイメージさせる紺色とひらめきやチャレンジを連想させる蛍光オレンジの2色のインクを使用しました。

一般的に再生紙は発色がよくないので印刷が心配でしたが、蛍光オレンジの部分がハッキリと目に留まる仕上がりになりました。納品された印刷物を見て、担当した学生からも「うわぁ!」「きれい!」と喜びの声が上がりました。
ぜひ、ポスターを探してご覧くださいね。

2年間の集大成を県民の皆さんにご覧いただく産技短展は、2月28日(金)・29日(土)・3月1日(日)の3日間、10時〜18時(最終日は〜17時)、岩手県民会館 第一・第二展示室で開催します。皆様のご来場をお待ちしております!

産技短展の印刷物を制作した学生たち
産技短展のポスターやリーフレットができました! 仕上がりを見て一番喜んだのは指導教員だったかもしれません…。

企業見学会に行きました(産業デザイン科)

その1:盛岡編

11月5日(火)、産業デザイン科の1・2年生で盛岡市内の企業見学に行きました。

まずは、盛岡市の川口印刷工業株式会社の見学です。1904年に荷札店として創業し、現在はポスターやチラシなどオフセット印刷をメインとした印刷物を中心に「rakra」などの出版物も制作する印刷会社です。

2班に分かれて営業〜デザイン・制作〜プリプレス〜印刷〜加工〜出荷まで、印刷物ができるまでの工程に沿って事務所や工場の中を見学しました。

オフセット印刷機の見学
オフセット印刷機の見学。インクの香りがします。

工場見学の後は、産業デザイン科の卒業生である牧野さん、野田さんから印刷会社のデザイナーの仕事についてのお話をいただきました。
パソコンに向かってデザインデータを作るだけではなく、営業担当と一緒にお客様の元に出向き、要望などを聞きながら制作物を提案しているとのこと。
「学生のうちにやっておいたらいいことは?」「仕事のやりがいは?」など、学生からの質問にも誠実に答えていただき、学生も先輩たちの言葉に励まされた様子でした。

学生の質問に答える卒業生
学生の質問に答える卒業生。マイクを持っているのが牧野さん、その右側が野田さん。質問に誠実に答える教え子の姿に目頭を押さえる教員もいたとか…。

次に、この日まで滝沢市のアピオで開催されていた「KOUGEI-EXPO IN IWATE」に行きました。
会場の展示を見た後、「東北6県伝統的工芸品若手職人フォーラム」を聴講。参加していたのは学生よりは年上の皆さんでしたが、伝統工芸の世界では「若手」。伝統工芸を繋いでいくこと、働き方などにも触れ、聞き応えのあるフォーラムでした。

工芸EXPO02
全国の伝統工芸品の展示・販売だけでなく、体験できるコーナーなども充実していました。時間が足りないと感じた学生も多かったようです。
その2:花巻編

12月17日(火)、1年生がジョブカフェいわて主催の「企業見学バスツアーin花巻」に参加しました。

1社目は活版ディーアイ株式会社。1957年に活版印刷の工場として創業し、現在の社長が3代目です。印刷だけではなく様々なメディアでのプロモーション展開を行い、企画、デザイン、制作、イベントの運営なども行っています。

稼働している工場を見学させていただきながら制作の流れを営業の方から伺ったり、社長から現在の業態に移行した経緯や仕事のやりがいなど熱く貴重なお話を聞かせていただきました。
印刷物というとポスターやパッケージなど単体の「もの」として見てしまいがちですが、ターゲットが見て行動に移すまでの流れ中での目的によって形が決まります。その一部始終に関わることができるのがこちらの会社の強みであることが、お話からわかったのではないでしょうか。

活版ディーアイ01
社長から自社で関わった仕事についてお話を伺います。学生たちも「それ、知ってる!」というものもあったようです。
印刷工場の中を見せていただきました。左側のオフセット4色機ではチラシを印刷中でした。温度や湿度が一定に保たれた環境で印刷物が刷り上がっていきます。

マルカンデパート大食堂での昼食を挟み、午後は有限会社東北物産にお邪魔しました。
こちらの社長は畳製造や内装工事を行う会社を継いだ2代目です。独学でモルタル造形を学び、内装だけではなく外装までできるという幅の広さを他社にはない強みにしています。そのため、県内だけではなく県外からも受注があるそうです。

モルタル造形はモルタルを使った壁面の装飾で、テーマパークなどで見ることができます。手作業が好きな学生たちは目を輝かせてお話を聞いていました。でも、学校の壁をモルタル造形の練習台にはしないでくださいね…。

左側の壁の木製に見える緑色の扉も上の方の梁も、全て社長が終業後に独学で身につけたモルタル造形によるもの。学生から思わず歓声が上がりました。
花巻市内にある施工事例。ビルの1階の壁をモルタル造形で装飾しています。3人の職人で作業を行ったそう。手作業の技に学生たちも感動の眼差しを向けていました。

これまで働くことに対して具体的なイメージを持てなかった学生も、見学を通して何かを感じ取ったようです。
これからも様々な企業に出向き、直接社員の方からお話を聞くことで、自分の働き方、作ることとの向き合い方などを考えてほしいと思います。

最後に、各企業の皆様には貴重なお時間をいただき、この場を借りてお礼申し上げます。

お昼ご飯はマルカンデパート大食堂で。マルカンといえば、やはり、箸で食べるソフトクリームですね!

コンペや公募にもチャレンジしています

産業デザイン科では、主にグラフィックデザインの分野でコンペや公募に参加しています。
授業の課題として行うこともありますが、自主的な参加に対しても技術指導などのサポートをしています。

今年度、公募に参加し入賞した学生の作品とコメントを紹介します。

若者向け岩手県議会傍聴案内ポスターデザインコンテスト
(当科からの応募:2年生2名)
副議長賞:2年 伊藤千夏さん
岩手県議会ポスター伊藤
岩手県議会ポスター応募への応募作品
●矢巾町秋まつりポスター
(当科からの応募:2年生5名)
採用:2年 伊藤千夏さん
矢巾町秋まつりポスター
令和元年度矢巾町秋まつりのポスター採用案

(2年伊藤)これらのポスターを制作するにあたって心がけたことは、自分の伝えたいことをまとめること、ポスター自体の完成度を高めるということです。
そのために、先生方と相談しながらブラッシュアップを何度も行い、完成させることができました。こうして、力を入れて制作した作品が入賞することができてとても嬉しいです。

●JAGDA岩手地区
いわて伝統工芸ポスター展 2019学生コンペティション
(当科からの応募:2年生5名、1年生9名 計14名)
入賞(優秀賞):2年 田村七海さん、1年 田口香澄さん、柳澤あゆみさん

 

工芸ポスター 田村さん
伝統工芸ポスター、田村さん(2年)の作品。こけしの魅力を伝えます。

(2年田村)伝統工芸のポスターを制作するにあたり、「こけし」の何とも言えない魅力に惹かれこけしのポスターを制作しました。コンペを通し知らなかったものを知ったり、もっと好きになったり出来ることが楽しいです。手づくりならではの一つ一つのこけしの違いとともに、お気に入りの工芸品との「出会い」を表現しました。

伝統工芸ポスター 柳澤さん
伝統工芸ポスター、柳澤さん(1年)の作品。南部箒の魅力を伝えます。

(1年柳澤)自分の作品が他の作品と並ぶと見え方が異なり、自分のデザインの良さや改善点、考え方そのものが明確になったのでとても良い経験になりました。様々な作品を目にしグラフィックデザインの面白さに気づけたことも大きな発見でした。これからも楽しみながら、人の目に触れる機会を増やしていきたいです。

工芸ポスター
表彰式を終えて、作品の前で記念撮影。

(1年田口)私は工芸ポスターの作品を作るにあたりコンセプトが固まっておらず、南部鉄瓶のお店に取材に行きました。取材は大事です! 話を聞いた方が模擬的に依頼を受けた気分になりますし、モチベーションが上がります。制作するときは勇気を出して取材してみましょう!

デザイングランプリTOHOKU2019
テーマ「魂」
(当科からの応募:2年生1名、1年生1名 計2名)
入賞(期待賞):1年 柳澤あゆみさん
デザイングランプリTOHOKU
デザイングランプリTOHOKUに出品した柳澤さんの作品。いろんな一人称の消し跡を使って、自分本体がいなくなっても魂は残り続けるということを表現しました。

 

コンペ・公募に参加することで授業課題以外の題材に挑戦できるほか、表現の幅を広げたり、同級生以外の作品に触れることで刺激を得られたりなど、様々なメリットがあります。
授業以外の時間でアイデアを出したり制作を行うのは大変ですが、費やした時間の分、身につくものはあるはずです。これからも自分の力を試し、成長していきましょう!

第57回技能五輪全国大会(あいち技能五輪・アビリンピック2019)に参加しました

水沢キャンパス生産技術科・建築設備科、矢巾キャンパス産業デザイン科の学生5名が11月中旬に愛知県において開催された「第57回技能五輪全国大会(あいち技能五輪・アビリンピック2019)」に参加しました。

今年度は愛知県国際展示場 Aichi Sky Expo を中心に競技・イベントが開催され、下記職種へ参加しました。

  • 配管職種…水沢キャンパス建築設備科より 菊地ひな選手・細田洸希選手
  • 工場電気設備職種…水沢キャンパス生産技術科より 粟野瑛介選手・林崎和選手
  • 家具職種…矢巾キャンパス産業デザイン科より 高橋光選手

この大会は国内の青年技能者の技能レベルを競うことにより、青年技能者に努力目標を与えるとともに、技能に身近に触れる機会を提供するなど、広く国民一般に対して、技能の重要性、必要性をアピールすることにより、技能尊重気運の醸成を図ることを目的として開催されているものです。

選手はそれぞれ日頃の練習の成果を発揮し頑張りました。

配管職種 菊地ひな選手
配管職種 菊地ひな選手
配管職種 細田洸希選手
配管職種 細田洸希選手
配管職種 競技終了後の2選手
配管職種 競技終了後の2選手
工場電気設備職種 粟野瑛介選手
工場電気設備職種 粟野瑛介選手
工場電気設備職種 林崎和選手
工場電気設備職種 林崎和選手
家具職種 高橋光選手
家具職種 高橋光選手
家具職種 高橋光選手
家具職種 高橋光選手
水沢キャンパス 左から細田・菊地・林崎・粟野選手
水沢キャンパス 左から細田・菊地・林崎・粟野選手

岩手県選手団として、技能五輪全国大会へは11職種27名が、全国アビリンピックには8職種8名が参加しました。

岩手県選手団からは「西洋料理」職種が銀賞!、「洋裁」・「時計修理」職種が銅賞!、「建築大工」・「フラワー装飾」・「洋菓子製造」職種で敢闘賞!を受賞し、産技短から出場した選手の良い刺激となりました。

来年も「あいち技能五輪・アビリンピック2020」が愛知県を主会場として開催されます。応援よろしくお願いします!

技能五輪全国大会岩手県選手団結団式に参加しました

先日矢巾キャンパスで行われた技能五輪全国大会壮行式の様子がブログアップされたところですが、11月5日(火)に「第57回技能五輪全国大会・第39回全国障碍者技能競技大会岩手県選手団結団式」へ参加しました。

当校から参加したのは

・矢巾キャンパス 産業デザイン科2年 高橋光選手(家具職種)

・水沢キャンパス 建築設備科2年 菊地ひな選手(配管職種)

・水沢キャンパス 建築設備科2年 細田洸希選手(配管職種)

・水沢キャンパス 生産技術科2年 粟野瑛介選手(工場電気設備職種)

・水沢キャンパス 生産技術科2年 林崎和選手(工場電気設備職種)

の5名です。

岩手県選手団結団式 左から 細田・菊地・高橋・林崎・粟野選手
岩手県選手団結団式 左から 細田・菊地・高橋・林崎・粟野選手

結団式では選手団長の岩手県職業能力開発協会小野寺会長から挨拶をいただき、達増岩手県知事から激励のお言葉を頂戴しました。

選手代表として建築設備科から配管職種で出場する細田選手が決意表明をし閉会となりました。

技能五輪全国大会 岩手県選手団結団式 選手決意表明
技能五輪全国大会 岩手県選手団結団式 選手決意表明

11月15日から始まる大会本番に向け、選手一同士気を高めたところです。

技能五輪全国大会 岩手県選手団結団式 集合写真
技能五輪全国大会 岩手県選手団結団式 集合写真
技能五輪全国大会 配管職種菊地・細田選手
技能五輪全国大会 配管職種菊地・細田選手

また、11月8日(金)には水沢キャンパスにおいて壮行式が行われ校長からの激励と各選手からの決意表明がありました。

技能五輪全国大会水沢キャンパス壮行式2
技能五輪全国大会水沢キャンパス壮行式

是非応援よろしくお願いします!!