7月12日(火)、産業デザイン科の1・2年生と教員の47名で、企業見学に行きました。この日は朝から晴れて絶好の企業見学日和でした。訪問先は川口印刷工業(株)、八幡平市安代漆工技術研究センター、オノデラサイン(株)の3カ所です。
最初の見学先は盛岡市の南インターチェンジのそばにある、川口印刷工業(株)です。東北各地、そして東京に営業所を構えており、岩手県内のみならず東北そして首都圏の印刷物を広く手がけています。その印刷物を生産する心臓部である工場を印刷工程に沿って見せていただきました。古い機械を見て、学生よりも目をキラキラさせていた教員も…。
こちらには産業デザイン科の卒業生も多く在籍しており、印刷工場見学の後は先輩たちのお話を聞くことができました。
高速道路を北上して、次の見学先の八幡平市安代漆工技術研究センターへ。この施設では2年間の研修期間で木地制作から下地、漆精製、塗り、加飾など、漆工に関する実践的な指導を行い、塗師を育成しています。伝統を受け継いでいくためには日常生活で使われる製品を提供し続けること、そして確かな技術が必要なことを学びました。
その後は徒歩で移動して、研究センターのそばにある安代塗漆器工房へ。安代塗の滑らかな美しさにうっとりし、その後見学した八幡平市博物館では甲冑や刀に目が釘付けになっていた学生もちらほら。
新安比温泉で昼食をいただいた後は、高速道路をさらに北上して二戸市のオノデラサイン(株)を見学させていただきました。 印刷には様々な方法がありますが、こちらでは昇華型プリンターを使って布に印刷をし、のぼりや店内装飾用のフラッグ、タペストリーなどの製品をメインに作っています。「みなさんも一度や二度、当社で手がけたものを見たことがあるかもしれません」と社長がおっしゃるように全国規模の仕事を手がけている会社です。誰もが驚くような仕事の裏には、それを続けるための技術力、そしてどんな要望にも応えられる体制作りが必要であることを教えていただきました。
その後は二戸市シビックセンター内の福田繁雄デザイン館を見て、二戸市の産業振興部の方から二戸市の漆産業の取り組みのお話を伺い、高速道路を一気に南下して、帰路につきました。
様々なものづくりの現場から、高いクオリティの製品を安定して提供し続けるため、それぞれに努力を重ねていることを学んだ企業見学でした。
最後に、今回の企業見学にご協力いただいた企業、施設の皆様、お忙しい中でのご対応ありがとうございました。